認知機能対応の新規原料ママキを上市/日成興産

2024年11月27日

ハワイ固有の植物・ママキについて、大阪公立大が認知症への有効性を確認

イラクサ科植物・ママキ

 日成興産(大阪府東大阪市、☏072-963-1,002)は、今秋より新原料として、ハワイ固有の植物ママキを原料とした「認知症予防食品」の製品化に着手している。

 同品は、イラクサ科植物で、カテキンやクロロゲン酸、ルチンなどさまざまな成分が含まれており、ハワイの先住民は葉を薬用茶として、果実を家庭薬として古くから活用していて、その強い抗酸化作用をもとに、疲労回復や糖尿病、高血圧、高コレステロール血症などに応用されてきたある天然素材である。

 認知症予防食品としてママキに着目したのは、大阪公立大学大学院医学研究科の富山貴美特任教授らにより認知症のモデルマウスにおいて有効性を確認されたのがきっかけで、その後の実験では、アルツハイマー型認知症の原因物質であるアミロイドβの蓄積を予防するばかりでなく、レミー小体型認知症におけるα―シヌクレインの蓄積予防に加え、前頭側頭型認知症の原因タンパク、タウやTⅮ43の沈着予防に有効であることなどが確認されている。

 実際に、FTD-tauを蓄積したTau784マウスに対するママキパウダの一か月間経口投与(30μg/日)では、認知機能を正常マウスのレベルまで有意に向上させ、また正常老齢マウスに一か月間経口投与(30μg/日)した実験では、認知機能、運動機能を若いマウスと同じレベルにまで向上、またシナプスレベルの研究ではBDNF(脳由来神経栄養因子)発現、神経新生といった抗老化に関連する項目においても優れた結果を確認している。 

 なお、平均体重30gのマウスでの有効用量30μg/日は、ヒトへの用量に換算すると、約60mg/日となり、1粒に服用可能な量となる。

 また、ママキエキスによるマウス試験では、用量1mg/日でアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症の有意な改善効果も確認されているものの、、ママキ全草パウダーとの効果に差があり、腸内菌叢との関連における何らかの影響も考えられ、今後の検討課題となっている。

 同社では今後、機能性表示食品としての位置付けや、関与成分の特定、腸脳相関に関する検討などを含め、同社の経営理念に沿った「健康で豊かな社会に貢献する」ことを目標とした活動を進めてゆく方針だ。


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