腸活アプリの日本語版配信開始/アトラス日本
毎日の食事から自身の腸内環境に適した食事をAI が提案
アトラス日本(東京都渋谷区)では腸内フローラや遺伝子の検査データを基に健康増進、生活習慣改善に向けたアドバイスを提供している。
同社の親会社であるアトラスバイオメッドでは世界16か国でサービスを提供し、これまでに大手サプリメント通販会社による検査キットの販売、大手飲料メーカーや食品メーカーなど100社以上との研究開発といった実績がある。日本では「アトラス遺伝子検査」「アトラス腸内フローラ検査」という二つの検査を提供しており、検査で得られたデータからはⅡ型糖尿病、潰瘍性大腸炎など自分に発症リスクがある疾患や栄養状態、身体の特性などが分かる。
また、6月からは新たに「アトラスヘルスアプリ」の日本語版の提供を開始した。このアプリ自体は無料で誰でもダウンロード可能だが、フードトラッカーは腸内フローラ検査を受けた人のみとなる。
大きな特徴はAIによる食生活の提案で、ユーザーが撮影した食事の画像からAIが食材とその分量を認識する。AIはその食事がユーザーの腸内フローラにどのような影響を及ぼすのかを評価し、推奨する食材も提案する。英国では2019年から導入され、同社の検査サービスを利用する多くのユーザーが、日々の食事が自身の腸内環境にどのような影響を及ぼすか確認している。
日本語版を提供するにあたり、言語の翻訳だけでなく、AIが提案する食事を日本の食文化に合わせる調整も行われた。日本のユーザー向けに提案するため、食材も日本で入手できるものでなければならない。そのため同社ではAIに日本の料理を学習させることでユーザーそれぞれにパーソナライズされた食材の提案を可能とした。
同社担当者は「これまでは腸の健康状態をレポートで見るだけで済ませてしまうユーザーが多かったが、日々の食事に対するフィードバックを得ることで継続的な食生活改善のきっかけとなることが期待できる」と話している。