露地栽培アガリクス、ペットへの有効性確認/ 東栄新薬

2022年8月29日

免疫強化、抗真菌症などを学会発表

 露地栽培アガリクスKA21株の販売を行う東栄新薬(東京都三鷹市)は、イヌ・ネコを対象とした試験で免疫強化作用や抗真菌症作用、創傷治癒作用、抗がん剤の副作用軽減作用、育毛作用、シニアの健康維持作用など数多くのエビデンスを取得しており、8月27・28日に札幌で開催される「第65回比較統合医療学会学術総会」でその成果を発表した。

露地栽培アガリクスKA21

 同社では、2015年にペット向けの製品を発売し、2018年からは獣医師ルートでの販売をスタート。優れた機能性が獣医師や飼い主に高く評価されてきた。

 本学会では、シニア期のイヌ・ネコ56例を対象にKA21株を経口摂取させた試験の中間報告を実施する。

同試験では、販売品と同等の体重5~6kgあたり300㎎/日を2か月間摂取させ、獣医師と飼い主の満足度、日中の運動量、毛並み、食欲など健康状態の推移を比較した。

その結果、「元気がない・寝ている時間が多い」に該当した33例では獣医師の満足度93・1%、飼い主の満足度96.4%となったほか、日中の活動量の有意な増加が確認された。同じく「薄毛・毛並みが良くない」に該当した35例、「加齢により食欲が下がってきた」21例でも8割以上の満足度と症状の有意な改善効果を確認している。

本結果から、KA21株の摂取によってシニアのイヌ・ネコの運動量、毛並み、食欲の改善などの健康増進効果が期待できると結論付けた。

このほか、マラセチア皮膚炎・外耳炎や皮膚糸状菌症といった真菌症に罹患するイヌ・ネコ94例を対象とした試験でも獣医師から8割を超える満足度が報告され、医薬品との併用だけでなく、KA21株の単独摂取でも効果を発揮した。

創傷治癒作用については、手術後の回復用サプリとして53例に摂取させた結果、獣医師の満足度は88.7%となり、「傷の治りが早かった」「抜糸を早くできた」「腫れが少なかった」などのコメントが寄せられた。

同社では、KA21の機能性に関して32報もの海外論文を発表してきたが、今後もさらなる研究とその認知拡大に取り組んでいく方針だ。

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