プロテオグリカン「関節」でSR完了/リナイス
ハラル・コーシャ取得で海外展開も一層強化
リナイス(札幌市北区、https://www.linise.co.jp/)は、北海道産のサケ鼻軟骨から非変性プロテオグリカンおよびⅡ型コラーゲンを抽出したオリジナル原料「SCPコンプレックス‐LS」を供給している。
「SCPコンプレックス‐LS」は、プロテオグリカンと非変性Ⅱ型コラーゲンをどちらも40%以上で規格しており、それぞれを単独で使用するよりもコストパフォーマンスが高いことが特徴となっている。
2019年には、重量平均分子量が従来の2~3倍にあたる200~415万ダルトンという高分子プロテオグリカンの製造技術を確立し、特許を取得。今後は「高分子」の優位性についても研究を行っていく。
一昨年には機能性表示食品の届出に向けたヒト臨床試験を実施。これによると、膝に不快感がある50才以上の健常者にプロテオグリカン10mg/日を16週間摂取させたところ、階段昇降時のVAS評価および反復運動のスコアの有意な改善が認められた。
この結果から「膝関節の違和感を和らげる機能が報告されています。特に、歩行時に違和感のある方や、階段の昇り降り、複数回の上下運動で違和感のある中高年健常者に適しています」とのヘルスクレームでSR作成しており、顧客の届出サポートにも対応する。
なお、本研究および論文ではプロテオグリカンに着目しているが、非変性Ⅱ型コラーゲンに関する論文も投稿準備を進めており、将来的には2成分での機能性表示を目指していく考えだ。
国内向けの提案のみならず、ハラルおよびコーシャ認証を取得していることから海外向けの提案も強化しており、最近では東南アジアや北米からの引き合いも増えている。
近年は北海道でもサケの不漁が続いているが、同社では水産加工会社との連携で十分な原料を確保しており、質・量ともに安定した供給が可能だ。
このほか、自社原料としては非変性プロテオグリカンを93%以上で規格した「プロテオグリカン‐LS」、水溶性プロテオグリカンを1.0%で規格した化粧品原料「プロテオグリカンAQA‐LS」をラインアップ。
今年11月には北海道大学内の「フード&メディカルイノベーション国際拠点」に本社兼研究開発室を移転し、研究開発のさらなるスピードアップと高度化を図っていく。