スピルリナ生産工場で排水ゼロ実現へ/DIC

2022年10月7日

カリフォルニア及び海南島の生産拠点に約12億円を投資

DICライフテック(東京都中央区、https://www.dlt-spl.co.jp/)は、「スーパーフードの王様」といわれる微細藻類・スピルリナのトップサプライヤー。

同社の「DICスピルリナ」は、スーパーフード発祥の地といわれる米国カリフォルニア州で厳格な管理のもと生産されており、優れた品質と安全性が最大の差別化ポイントとなっている。

その特徴として、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、脂肪酸、食物繊維など50種以上の健康・栄養成分を含有し、なおかつ消化吸収率が95%(動物試験)と非常に高いことが分かっている。

近年は「スーパーフード」がブームとなったことで一般の加工食品や外食産業のメニューに採用されるケースも増えており、インスタグラムやフェイスブックなどSNSを活用した認知拡大にも注力してきた。

スピルリナの生産にあたっては、工場排水およびCo2削減、再生可能電力の使用など環境への配慮を徹底。先月14日には、米国カリフォルニアおよび中国海南島の生産工場において約12億円の環境投資を実施することを発表し、来年1月には両工場での「工場排水ゼロ」が実現する見通しだ。

機能性表示対応「藻由来DHA」の供給にも注力

また、親会社であるDICでは長年にわたるスピルリナの研究開発で培った知見を生かし、微細藻類由来のDHAオイル「DHA ORIGINS‐510」(仏・ファーメンタルグ社製)の取扱いを開始した。

同素材を関与成分に「認知機能の一部である記憶力の維持」を訴求する機能性表示食品がすでに届出受理されており、顧客へのSR提供や届出サポートにも対応する。

タンク培養した藻類を由来とするため、ベジタリアンやヴィーガンでも摂取できること、海洋汚染や漁業資源枯渇、気候変動などの影響を受けないこと、人工的な濃縮工程を経ずにDHA51%以上という高値で規格していること、特有のにおいを低減していること、などが特徴となっている。

藻由来DHAのほか、新たな素材の開発にも着手しており、今後も藻類の可能性を追求していく考えだ。

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