ショウガの風味や機能性で差別化/坂田信夫商店

2022年11月14日

 坂田信夫商店(高知県香美市)は、自社独自品種である「黄金しょうが」を用いた商品を展開している。

 高知県内でもトップクラスの生姜生産量を誇る同社では、生姜の栽培から商品加工、出荷までを一貫して自社で行うトレーサビリティが可能なシステムを導入している。生姜の栽培は生育に必要な水の管理や病気など人の目による管理が重要だ。そのため、生育を管理する熟練の人の目や機械による徹底した品質管理によって、高品質な生姜の生産を実現している。

生姜の収穫作業(提供:坂田信夫商店)

 主力素材である「黄金しょうが」は体を温める機能を持つショウガオール、香り成分のジンゲロールが一般的な生姜より多く含まれている。食べた人からは風味の良さも好評で、他の生姜との差別化ポイントの一つとなっている。

 同社では黄金しょうがの特徴を活かした商品を展開し、「プレミアムジンジャーパウダー」「味付け極みしょうが」などを販売。「黄金しょうがシロップ」は高知県特産の柑橘「直七」を使用している。

 健康食品向けに提案している「黄金しょうが粉末」は、黄金しょうがを粉末化することで生姜由来の成分が増加し、生鮮の黄金しょうがと比べてジンゲロールを9倍、ショウガオールは60倍に増加させた素材だ。

 「発酵黄金しょうが粉末」は、グルコースを使用した特許出願中の独自製法で発酵させることにより、ショウガオールを約8倍(粉末比、生鮮生姜比較は480倍)に増加させた。同時に生姜由来のオリゴ糖も約2%、グルコン酸は約8%以上を含有する。

 機能性表示食品としては、黄金しょうが粉末と赤香しょうが粉末をブレンドした「あったか小町(届出及び販売は龍泉堂)」が「末梢部位の体温を維持する機能」のヘルスクレームで届出が受理されている。同社では今後も機能性表示食品の届出に取り組み、生姜の機能性を広く啓もうしていく予定だ。

 また、女性の冷え対策素材としても提案を強化し女性ユーザーの獲得にも力を入れていく。

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