NMNの臨床研究の最新動向を発表/プロダクティブ・エイジング研究機構
2021年5月10日
NMNの臨床研究の最新動向を発表/プロダクティブ・エイジング研究機構
NMNの骨格筋のインスリン感受性増加などを確認
(一社)プロダクティブ・エイジング研究機構(神戸市中央区)は、4月23日、「世界初のNMN臨床治験に関する成果論文のScience誌掲載について」のオンライン記者発表会を開催した。
同会では、老化・寿命制御研究の第一人者であるワシントン大学・今井眞一郎教授によるこれまでのNMNに関する研究を解説。2017年から行った世界初のNMNのヒト臨床試験では、閉経後の肥満または過体重の女性25人を対象として、250mg/日を10週間投与し、NADの増加を確認。また、骨格筋においてインスリン感受性が25%上がり、PDGFの変化によりコラーゲンが増加したことなども確認され、現在は新たに男性も含めた臨床試験を開始していることなどを発表した。
また、代表理事の鍋島陽一氏は、NMNのヒト臨床試験で成果が出たことは非常に大きいとし、同機構の今後の計画として、①国内でのNMNの臨床試験の開始、②免疫系の老化研究、③日本プロダクティブ・エイジング・アライアンス(JAPA)の設立を発表。
また、同機構理事でもある今井氏が再び登壇し、NMNに関する消費者への諸注意として、NMNの純度だけでなく不純物も明らかにした品質の確認、現在ヒトにおいて経口投与以外では安全性、有効性の検証は一切出ていない点、NMNに関する専門家の意見に耳を傾けることなどを提案し、同機構が啓もうしていくことが重要と述べた。