二日酔い対策素材「酢酸菌抽出物」上市/中原
優れた体感性で既存素材との差別化図る
「肝機能改善」を訴求する健康食品のマーケットサイズは令和3年度時点で300億円を超えると見られ、コロナ禍による「外飲み需要」が激減した現在でも底堅い市場であると言われている。
コロナ禍においては、40~50代を中心に「家飲み需要」が増加しているとの調査もある一方、2023年は外出自粛ムードの緩和よって「外飲み需要」の本格的な回復も期待されており、肝機能商材のマーケットも活況が見込まれる。
肝機能対応の健康食品素材としては、ウコン(クルクミン)が圧倒的なシェアと消費者認知度を誇り、豚肝臓エキスやオルニチン、カキ肉エキスなどがこれに追随しているが、近年はこれら定番素材以外に目新しいものが少ないのも現状だ。
一方、中原(さいたま市南区、https://ssl.nakahara2001.co.jp/ )ではアルコール対策を訴求する新素材として「酪酸菌抽出物」をこのほど上市した。
酢酸菌は、アルコールを原料に短鎖脂肪酸の一種である酢酸を産生する菌の総称であり、同素材はアセトバクター属の酢酸菌を原料としている。
一般的に、アルコールは胃と小腸から吸収されると肝臓のアルコール脱水素酵素(ADH)によってアセトアルデヒドに分解され、さらにアルデヒド脱水酵素(ALDH)によって酢酸に分解されることで無毒化される。
酢酸菌も同様にADHとALDHを産生することでアルコールを酢酸に分解する機能を持つため、飲酒前にADHとALDHを含む酢酸菌抽出物を摂取することで体内に吸収される前にアルコールを分解し、ウコンや豚肝臓エキスなど既存の素材とは異なる作用メカニズムを介して泥酔や二日酔いの防止効果を発揮することが期待されている。
最終製品としては、顆粒スティックなど手軽に摂取できる形状にも適しており、飲酒前に摂取することで優れた体感を得られることから「第二の肝臓を作る」とのコンセプトで拡販していく考え。
もちろん、クルクミンやオルニチンなど同社が取り扱う肝機能素材と組み合わせることで体感性をさらに高めた処方設計も可能だ。