【インタビュー】新光 菊池徳美社長に聞く

2023年3月13日

健康商材の貿易を通して日中の架け橋に

昨年、創業から20周年を迎えた新光(東京都板橋区、 https://ecom-japan.com/ )では、主力の空間除菌製品「ecom(エコム)」シリーズをはじめ、日本と中国における健康商材の貿易に力を入れてきた。日本・中国・香港・シンガポールに拠点を持つ同社では、日本企業の海外進出サポートにも力を入れており、健康食品の原料や最終製品に関しても多くの実績を積み上げてきた。2023年は中国のゼロコロナ政策が緩和となったことで日中間のコミュニケーションが再び活発化すると見られるが、同社の菊池徳美社長は「当社が持つグローバルなネットワークを活用することで、日中の架け橋になりたい」と意気込んでいる。

   菊池徳美社長

―現在の事業について教えて下さい。

菊池 当社は2002年に設立し、当初は中国から日本に商材を輸入する貿易会社としてスタートしましたが、近年は中国の経済が大きく発展したことにより、日本から中国に輸出を行うケースも増えています。

そうしたビジネスを行っていく中で、優れた空間除菌能力を有する「二酸化塩素」と出会い、試行錯誤を重ねた結果、2010年に自社ブランドとして「エコム」の発売を開始しました。

現在は本社のある東京以外に、中国・深セン、香港、シンガポールに拠点を設置しており、「エコム」の製造は深センの自社工場で行っています。

―「エコム」について詳しく教えて下さい。

菊池 「エコム」は、優れた殺菌・除臭効果を持つ二酸化塩素を独自の技術で顆粒状に加工し、一般の方でも使いやすい形で製品化したものです。

   「エコム」シリーズの豊富なラインアップ

二酸化塩素の特徴として、低濃度で除菌効果を発揮すること、においの元となる物質を化学的に分解することが分かっており、独自にエビデンスデータも取得しています。低濃度のため塩素臭が気にならず、安全性が高いことも顧客から支持されているポイントです、

現在は、空気清浄機をはじめ、首から下げられる「ストラップ型」、クリップでさまざまな場所に設置できる「バッチ型」、デスクなどにおいてもスペースを取らない「スタンド型」など、用途や目的に合わせてさまざまな形状をラインアップしています。

昨今のコロナ禍においては、「エコム」の利便性と確かな効果を評価していただき、幅広い層のお客様にご利用いただいています。空気清浄機に関しては、個人のお客様だけでなく、飲食店や薬局などの店舗やオフィスにも多数導入されています。

大矢前社長が繋げてくれた縁を広げていきたい」

―健康産業界では海外進出に向けた動きも活発化していますね。

菊池社長と大矢前社長㊨、宇僑(香港)有限公司・エン社長㊧

菊池 当社では、深セン、香港、シンガポールをはじめとした海外とのネットワークを生かし、日本企業の海外進出をサポートする事業にも長年力を入れてきました。

健康食品や化粧品の分野では、原料から最終製品まで幅広い実績を積み重ねています。

海外企業とのマッチングだけでなく、輸出にかかる手続きや売上金の回収、現地市場での情報収集、商標や特許取得など幅広くサポートができるため、単独で進出するよりもリスクやロスを減らすことが可能です。コロナ前には中国・深センの拠点を生かし、中国企業との交流会なども実施してきました。こうしたネットワークを健康産業界のみなさまに是非活用していただきたいと思います。

その中で、ヘルスビジネスメディアの大矢均前社長(昨年11月逝去)には多くの企業を紹介してもらったり、当社の深セン工場を訪問していただくなど、さまざまなご支援をいただきました。

昨年亡くなられてしまったことは非常に残念ですが、大矢社長が繋げてくれた縁をさらに広げていき、健康産業を通して日中の架け橋となれるよう、努力していきたいと思います。

―ありがとうございました。

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