体温計発売50周年で難病児童支援施設に寄付/オムロンHC
DgSと協力し「そらぷちキッズキャンプ」をサポート
オムロンヘルスケア(京都府向日市)は、電子体温計の発売50周年を記念し、一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)を通じ、難病とたたかう子どもたちを支援する公益財団法人そらぷちキッズキャンプに、体温計の売上の一部を寄付し、このほど贈呈式が行われた。
そらぷちキッズキャンプは、難病と向き合っている子どもたちとその家族のための医療付きキャンプ場を、寄付やボランティアの協力を得て運営している。
日本では約20万人の子どもたちが小児がんや心臓病などの難病を抱えており、長い闘病生活の中では、外で遊ぶ機会が少ない。
そらぷちキッズキャンプでは、自然豊かな北海道滝川市・丸加高原にあるキャンプ場に、医療サポート体制を整え、自然体験の機会を無料で提供しており、寄付金は子どもと家族のキャンプ滞在費用や施設の整備といった運営に役立てられる。
寄付はオムロンヘルスケアの電子体温計が1972年の発売から50周年を迎えること、「けんおんくん」の愛称で長年親しまれていることへの感謝の気持ちを込めて実施された。寄付金額は2022年11月1日~12月28日の期間に販売した体温計の売上の一部(1台の売上につき5円を寄付)となる約644万円となった。
JACDS「支援の輪を製販配に広げていく」
贈呈式はJACDS主催で行われ、JACDSの理事でSDGs推進委員会そらぷち担当の富山睦浩氏(サツドラホールディングス特別顧問Founder)は「JACDSは17年前にそらぷちキッズキャンプへの寄付を始め、この支援の輪を広げるべくメーカーや卸の方々にも呼び掛けている。オムロンヘルスケアさんには滝川市にも訪れてもらい、子どもたちがキャンプを楽しんでいる現場も見てもらうなど理解を深め、寄付につながった」とこれまでを語り「JACDSに参加している若い世代の方々にも、社会貢献の姿を見てもらい、理解が広がっている」と話した。
オムロンHC「感謝の気持ちを寄付に込めた」
オムロンヘルスケア執行役員 経営統轄部 統轄部長の岡田歩氏は「当社の体温計が発売50周年を迎えるにあたり、その感謝の思いを伝えるべく何かできないかと考えていた時に、JACDSからお声がけをいただいた。私たちのミッションである『地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活へ貢献』の実現に向け、今後も取り組んでいきたい」と語る。
商品にメッセージを込めて提供する
そらぷちキッズキャンプ代表理事の細谷亮太氏は「難病の子どもと家族を支える。国ができないことを民間がやる、ということに意義を感じている。そらぷちキッズキャンプの活動を通じ、難病と向き合う子どもたちのことを知ってもらうことが大切。小児科など医療機関では認知が広がっているが、生活者にとって身近なドラッグストアの方々や、そこに商品を供給している企業の方々の協力は大変ありがたい」と思いを語った。
そらぷちキッズキャンプ事務局長の佐々木健一氏は「ドラッグストアで提供している大切な商品にシールPOPを添付し、売上の一部が寄付されることを伝えています。病の子を持つ親や祖父母の方々が、商品を手にして涙を流すこともありました。商品に込めたメッセージが伝わっていると感じます」とドラッグストアならではの実例を挙げた。
JACDS会長の池野隆光氏(ウエルシアHD代表取締役会長)は「特別なことをしようとすると時間もコストもかかる。できることを実直に2回、3回と積み重ねていくことが大切だ」と語り、SDGs推進委員会委員長の徳廣英之氏(トモズ代表取締役社長)は「SDGsにもつながる活動であり、継続していくことが大切。今や世界中がこういった課題解決に挑んでいる。我々小売業も支援と啓発を行っていく」と話した。
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