日研フード/亜臨界水抽出の可能性を披露

2023年3月24日

4月25日「健食原料・OEM展2023」の企業プレゼンで

 日研フード(静岡県袋井市)では、天然調味料および嗜好性粉末飲料で培った原料加工技術と生産設備を活用し、抽出、濃縮、乾燥(ドラム・スプレードライ・真空ベルト乾燥機(CVD))、造粒など原料の各種受託加工に対応する。中でも近年は、有効成分の抽出率の向上や成分の低分子化などが利点の高温高圧の沸騰しない水を用いた亜臨界水抽出による原料加工の受託提案に力を入れている。

 「健食原料・OEM展2023」の企業プレゼンでは4月25日に「食べ物から健康を考える~亜臨界水抽出の可能性について~」(12時20分~/第3セミナールーム)と題し、静岡大学の衛藤英男名誉教授が登壇する。同氏は、静岡県産のお茶、沢わさびなどの機能性成分、カロテノイドの抗酸化に関する化学的研究などを行い、これまでに200編の論文を発表。講演では、亜臨界水抽出の技術紹介から応用研究に至るまで事例とともにさまざまな取り組みを紹介する予定だ。

 亜臨界水抽出は、①有機溶媒に頼らず、水に溶けにくい成分を抽出できる(難溶性の有効成分、呈味物質など)、②少量で味を変える(風味エンハンス効果、苦みなどのマスキング)、③短期間で熟成に類似した反応の促進(高温・高圧処理で反応が促進)などが特徴。亜臨界水抽出の認知向上とともに、健食、飲料向け、化粧品素材の開発を目的とした試作依頼が増えている。

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