新規性の高い口腔ケア素材「CI」提案強化/日新製糖

2023年3月30日

砂糖との共存下でも虫歯菌を抑制

 日新製糖(東京都中央区)では、砂糖との共存下においても効果を発揮する新規性の高いオーラルケア素材として「CI―Dextran mix」(以下、CI)の提案に力を入れている。

「健食原料・OEM展2023」(小間番号:B01)では「オーラルケアができる環状オリゴ糖〝CI〟」とのテーマで25日11時および26日13時に企業プレゼンを実施する(いずれも第1セミナールーム)。

CIは、環状オリゴ糖の一種であるサイクロデキストランを主成分としており、同社では砂糖に酵素と菌を2段階で反応させることでCIの量産化に成功。2021年に原料供給を開始した。

その機能性については、インビトロおよび人工口腔装置を用いた実験で砂糖の存在下でも虫歯菌によるプラーク産生を強力に抑制することを確認。

ヒト試験では、毎食後にCIを1%添加した水溶液で30秒間口をすすがせ、3日後のプラーク指数を比較したところ、プラークの付きやすい被験者の群において有意な低下が認められた。

現在は、機能性表示食品の届出に向けたヒト臨床試験を完了しており、令和5年度中の届出受理を目指している。

無味無臭で熱・酸・アルカリなどに対する安定性が高く、水溶性にも優れることから、チュアブルタイプのサプリメントやチョコレート、グミなどの砂糖を多く含む菓子、歯磨き粉や洗口液などのオーラルケア用品まで幅広く提案しており、新規採用が増加している。

先月中旬には、ドイツ・ケルンで開催された「ケルン国際デンタルショー」に出展するなど、海外での展開にも注力。最近では、アジア圏からの引き合いも増えているという。

麻布大学との共同研究ではイヌの歯周病菌に対する抑制効果を明らかにしていることから、ペット向けサプリメントの引き合いも多い。

今後は、CIのプレバイオティクスとしての可能性や環状オリゴ糖としての包接作用に関する研究にも注力していく考え。

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