【解説】国内外における植物性代替品市場の現況

2023年6月16日

代替肉以外の切り口で市場の構築をけん引

現在米国を中心にプラントベースミートなどの植物性代替品市場が縮小傾向にある。米国では、大手プラントベース代替肉企業の売上も下降傾向が見られ、従業員の大規模な一時解雇なども行われた。動物性由来製品よりも環境に優しく、イメージが良い点が業界で注目されたものの、価格も高く、味も劣る点から消費者の関心は薄れてしまった。今後の海外での植物性代替品市場はどのようになっていくのか、また日本の市場へも今後活かせていけるものはあるのか、専門家の意見と共に解説する。(編集部:味田)

価格高騰などにより市場は縮小傾向に

欧米を中心にマーケティング情報を提供しているIRI(米国シカゴ)は22年6月、米国において代替肉の市場が減少していると発表した。22年5月の代替肉の売上高は、前年同期比0.9%減、販売個数と販売量においても、前年同期と比べそれぞれ10%と7.3%減少した。その要因として、食品価格のインフレ問題、動物由来製品と比べ価格が高いこと、味が劣ることなどが挙げられた。特に価格においては、ユーロモニターインターナショナルの調査によると、米国の主要市場では、肉や魚介類の代替品の価格上昇が、動物加工肉の価格上昇に

匹敵していると明らかにした。これによって、植物性代替品市場は市場全体の価格が高騰しており、売上減少につながった。

大規模リストラの一方で販売を拡大した企業も

プラントベースミートの大手であるビヨンド・ミート(米国カリフォルニア州)は、2021年以降売上の大幅な下降が見られている。2022年第3四半期決算では前年比22.5%の減収となり、当初は33%の増収を予定していたものの、大幅に下回ることが予想された。なお、売上総利益は620万ドルの減益となった。また22年10月には、・・・・・・・・・続きはヘルスライフビジネス6月1日号にて


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