プロテオグリカン、筋肉量の維持で機能性表示へ/日本薬品
2023年6月27日
「関節」と「肌弾力」のトリプル表示目指す
日本薬品(東京都中央区)は、国産のサケ鼻軟骨を由来とするプロテオグリカンおよび非変性Ⅱ型コラーゲン複合体「プロテオグリカンHG」を用いた臨床試験で筋肉量の低下抑制作用を確認し、「薬理と治療」に論文が掲載された。現在は「筋肉量の維持」に関するヘルスクレームで機能性表示食品の届出を準備中だ。
同素材は「ひざ関節のサポート」および「肌の弾力維持」で受理実績を積み重ねてきたが、「関節」「肌」「筋肉」を同時に表示できる成分は前例がないため、早期の届出受理を目指していく。
プロテオグリカンおよび非変性Ⅱ型コラーゲンは、コラーゲンやヒアルロン酸などとともに細胞外マトリックスと呼ばれる複合体を形成し、新しい細胞の成長や組織の修復、血管の新生などをサポートすると同時に、組織や臓器における炎症を制御する機能を持つ。
一方、筋肉の組織は「破壊」と「再生」のサイクルを繰り返しているが、加齢などによって「再生」のスピードが「破壊」に追いつかなくなると、筋肉量や筋力が減少することが知られている。
プロテオグリカンおよび非変性Ⅱ型コラーゲンは、細胞外マトリックスとして筋肉を破壊する炎症反応を抑制する働きを持つため、「破壊」のスピードを抑えることで筋肉量および筋力の維持に寄与すると考えられている。
プロテインやアミノ酸のように筋肉の「再生」をサポートする成分は運動と併用する必要がある一方、「プロテオグリカンHG」は寝たきりなどで運動ができない人でも筋肉量の低下を抑制する効果が期待できる。
そのため、同社では筋肉の「破壊」と「再生」のメカニズムを広く啓もうしていくとともに、健康な中高年のフレイル予防だけでなく、介護の現場などに向けても提案を拡大していく考え。