「パートナーとのシェア」など想定した提案も可能

　ホシケミカルズ（東京都千代田区）では化粧品の受託製造及び原料販売を行っている。

　国内に４つの製造工場を持つ同社では、顧客からの様々なニーズに対応した化粧品の製造が可能。今年６月に竣工した５つ目の工場であるメイクアップ工場は近年人気のクッションファンデーション専用のラインを備え、引き合いも好調だ。

　最近は女性向けの化粧品に限らず男性向け化粧品製造の依頼も増加しているという。同社ではメンズコスメシリーズの提案を強化し、クレンジング、スキンケア、ＵＶケア、ファンデーションなど１５製品をラインアップしている。商品設計では男性向けの処方だけでなく、「パートナーと化粧品をシェアする」「女性向け化粧品を使っている男性向け」など近年増えているジェンダーレスな需要を想定した設計にも対応している。

　また、化粧品製造の依頼は国内だけでなく海外からも増えている。同社担当者は「シンガポールやタイなどのＡＳＥＡＮ諸国やベトナムなど、アジア圏の企業からの問い合わせが多い。『メイドインジャパン』に対する信頼は依然として高いと感じる」と話している。国内製造品の海外輸出を目指す日本企業も多く、同社では輸出先の国々の規制に沿った処方を提案し海外進出をサポートしている。

　この他、原料販売も行っている同社では天然精油においては珍しい「抗炎症データ」を有するエッセンシャルオイル（カナダ産）に注力している。