日本タブレット/高度な製剤技術と豊富な実績で差別化
賦形剤を極力使用せずに機能性原料を高含有化した錠剤など受託製造
日本タブレット(京都府宇治市)は、全工場の健食GMPおよびFSSC22000認証による品質管理体制のもと、賦形剤を極力使用せずに機能性原料を高含有化した錠剤など高度な製剤・コーティング技術と50年以上にわたる豊富な実績とノウハウ、機械(打錠機等製造機器)のポテンシャルを生かした取り組みなどのアイデアで差別化するとともに顧客ニーズに対応している。
積層錠剤【写真は三層個別型】は、2種類以上の打錠粉末で構成される特性から溶解性に時間差を意図的に生じさせ、消化吸収を穏やかにするなどのタイムリリース設計も可能とする。層毎に色分けすることでも素材・訴求イメージを明確にすることでも差別化を図れるという。早く溶ける外層と徐々に溶け始める内層の様子を水溶液中に入れて可視化できるタイムリリース製剤として提案。リポソーム型ビタミンCなどで採用が増えている。
このほか、光による成分劣化や退色などが懸念される場合(内核部に採用することで、安定性を確保)、味やにおいがきつい成分を使用する場合(内核部に採用することで、味とにおいのマスキングが可能)に適した有核錠剤、薄層糖衣やイーストラップといった各種コーティングなども得意とする。また、菓子製造業許可、愛玩動物用飼料の製造許可も同社は取得しており、チュアブルなどのお菓子に近い剤形やペット向けなどの製造依頼も増加傾向にある。
国内企業からは高度な製剤技術が支持され、機能性表示食品の製造依頼などが増加。さらに臨床試験などで用いる「プラセボ錠剤の製造」に関しても顧客から高い評価を得ているという。また、技術力とともに「日本タブレット」という社名や製造所名が海外向けで人気となっており、輸出や海外企業からの引き合いにつながっている。
なお、同社では顆粒やハードカプセルの受託製造にも対応する。