「酢酸菌」免疫生活セミナー開催
pDC活性、ウイルス増殖抑制効果など発表
石原医師「免疫生活の新たな選択肢に」
酢酸菌に関する健康価値発信を行う「酢酸菌ライフ」は、11月29日、「にごり酢『酢酸菌』の免疫生活セミナー」を渋谷・キユーピーホールで開催した。東京農業大学の前橋健二教授やイシハラクリニック副院長の石原新菜氏【写真】らが登壇し、酢酸菌による免疫活性化システムやインフルエンザウイルスへの効果、他菌との相乗効果についてなど多数の研究とともに、免疫アップレシピなどが紹介された。
前橋教授は、酢酸菌は発酵菌の多くが分類されるグラム陽性菌ではなく、希少なグラム陰性菌であり、特有成分のLPS(リポ多糖類)が免疫細胞を活性化すると解説。この10年間で酢酸菌関連の論文数は右肩上がりと、研究が進んでいることにも言及した。
また、現代のお酢づくりでは見た目などの問題から酢酸菌が製造過程で取り除かれてしまうことも多い一方、酢酸菌を含む「にごり酢」や「コンブチャ」の製造も増えているとして全国の蔵元も紹介した。
石原氏は現代社会を生き抜くなかにおいて自然免疫を高めることが大切なこと、体全体の7割の免疫細胞が集まる腸がポイントで、「菌を飼うイメージ」だと説明。とくに酢酸菌は、免疫スイッチのTLR2と、ほかの菌は押すことのできないTLR4の2つを押すことができる点が大きな特徴だと話した。
最新研究では、免疫の司令塔とも呼ばれる「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)活性化」、「インフルエンザウイルスの増殖抑制」、「乳酸菌と併用によるマクロファージ活性の相乗効果」、ヒト試験による「風邪様症状による倦怠感・疲労の低減」と「花粉症症状の緩和」の結果を紹介し、「酢酸菌は正しく免疫を発揮できるカラダづくりに役立つ、免疫生活の新たな選択肢」と力を込めた。
ゲスト講演では、YouTube登録数30万人の、発酵マイスター・榎本美沙氏が「にごり酢甘酒ラッシー」など免疫アップレシピを紹介した。
紹介された免疫レシピ