光合成細菌由来で物質特許取得/ティーエフケイ

2024年3月1日

最近は美容向けでも引き合い増

ティーエフケイ(神戸市兵庫区、☎078-652-0203)は、LPSが含まれる「光合成細菌RAP99」を使用したサプリメントを製造販売している。

 同社製品に含まれる「RAP99-LPS」は、光合成を行う微生物である「光合成細菌」の50年近い研究によって発見され、純粋培養(単離、抽出、精製)できることで大量生産が可能。また、化学構造が明らかにして物質特許を取得しており、今後のビジネスの幅が広がることを強みとしている。

 安全性においては、厚労省のガイドラインにもとづいて行なった試験によって高い安全性を確認済。慢性毒性や遺伝毒性について問題なかった。バイオセーフティーレベルもヒトに疾病を引き起こす見込みがないグループ1に分類されている。

 「RAP99-LPS」を使った研究では、代表的な炎症性サイトカインであるTNF-α、IL-6などの過剰産生を有意に抑制し、抗炎症作用を有することが示唆されている。ほかにも、免疫亢進作用を抑えるだけでなく、免疫細胞の分化を促進、免疫活性を高めて感染防御や創傷治癒機能を向上することも示唆されている。

 このほか、北海道大学遺伝子病研究所との共同研究で行ったマウス試験では、「RAP99-LPS」を投与した後、大腸菌LPSの作用を抑制、脾臓における免疫細胞の分化促進、炎症性サイトカインの過剰な生成を抑制、LPS抗性マウスによる受容体の確認、感染症防御の増強および炎症抑制作用を確認。また、マウスの黒色腫細胞を用いたがん細胞の転移抑制作用の研究では、「RAP99-LPS」投与マウスでの転移の抑制が明らかとなっている。

 同社では、現在「RAP99-LPS」を含有した5種類の製品を製造販売している。販売開始から20年以上愛されるロングセラー製品から、機能性表示食品、美容にアプローチした製品など多岐にわたっており、最近では美容・女性誌への掲載も増えている。

 今後は、腸を介したQOL改善作用試験なども視野に入れており、ヒト試験の実施も検討している。

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