日成興産藤田代表インタビュー〝第二の創業〟
40周年を経て〝全社R&D〟で積極提案に転換
4月で創業43年目を迎える日成興産。40周年から〝第二の創業〟と位置付け、新たな取り組みを進める。藤田忠代表取締役に話を聞いた。
―43年目を迎え、これまでを振り返ると
藤田 創業当時は、健康食品そのものがあまり認知されていないような状況でした。製薬会社研究所出身の私は、当時ドイツで未病を目的とした多くのサプリメントを見たときに感銘を受け、日本にもこうした時代が必ず来ると感じ、健康食品の輸入販売からスタートしました。当時は健康食品産業という産業分類すらなく、海外の健康食品の輸入販売も大変苦労し、厚生省(現在の厚生労働省)を説得するため、必死で薬事法や関連法規を勉強しました。しかし、国内のニーズなどに応える製品が海外にない場合、自分たちで製造するしかない。それで創業から二年後にはさまざまな方の協力を経て健康食品の国内製造を始め、その後、医薬部外品や化粧品の製造もできるようにしました。当時は「黒子」に徹していましたが、いつまでも黒子でいては将来がなかなか見えないわけですし、40年を迎え自分たちの考え方、歩むべき道をしっかり定めて方向転換することになりました。社内ではこれを〝第二の創業〟と呼んでいます。
―第二の創業として新たに進んでいく道は。
藤田 これまでも私たちは有効性の研究や論文発表、特許の申請などをしていましたので、機能性表示食品制度ができた時もその有効性の試験に関する設備・環境も比較的整っていたことから、業界からは当てにされることも多くありました。
第二の創業では、機能性表示食品への取組やサポートなどの活動をどんどんしていこうじゃないかと動き出したわけです。また、さまざまな素材との接点もあり、「すっぽんプラセンタ」などオリジナルの原料の開発、セルフメディケーションとして役立つ認知症を予防する食品素材の製品化なども積極的に進めています。特許もいろいろと持っており使わないともったいないですから積極的に生かしていけたらと考えています。利益になるかは分かりませんが、私は研究活動で世話になった先生方が仰っていた〝世の中の人の役に立つことが研究〟という言葉を大切にして、研究を続けていきたいと思います。
―社内でも大きな変化がありますか。
藤田 第二の創業では、〝全社R&D〟を掲げ、社員誰でも自社の商材を説明、紹介できる共有しあえるよう取り組みを進めています。
私達には〝ODM(未来)=OEM(今)+付加価値(工夫、知恵など)〟という考えがありまして、この付加価値が自分たちだけではなく顧客にとっての付加価値であり、顧客に与え続ける動きとしてモノづくりに生かしていくことを最大のテーマにしています。
―ありがとうございました。
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