富士見養蜂園が「林原プロポリス」を承継

2025年2月25日

富士見・角田社長「日本一のプロポリス企業目指す」

プロポリスの専業メーカーである富士見養蜂園(埼玉県志木市)は、昨年12月18日付でナガセヴィータ(岡山市北区、昨年4月に「林原」から社名変更)の保有するプロポリス原塊および製造に係る技術情報の譲渡に関する合意書を締結した。これにより、今後は富士見養蜂園がプロポリスの原塊在庫を引き継ぎ、製造ならびに原料供給を行っていく。

ラインアップや規格値などに変更はなく、既存の顧客に対してはすでに案内を開始しているほか、新規顧客への提案にも注力する方針だ。

ナガセヴィータでは、多機能糖質「トレハロース」をはじめ、独自の酵素技術を用いた機能性素材を多数開発してきた。1990年代には、良質なブラジル産プロポリスを原料とした「林原プロポリス」(登録商標)を開発するとともに、プロポリスに含まれる特徴的な機能成分としてアルテピリンCを単離同定することに成功。さらに、抗菌作用をはじめとした機能性を明らかにするなど、プロポリスの研究分野においても数多くの実績を積み重ねてきた。

一方、富士見養蜂園では1991年に「超臨界抽出プロポリス」の開発に世界で初めて成功し、特許を取得するなど、創業から60年以上にわたってプロポリスをはじめとした蜂産品の製造販売およびその普及啓もうにまい進。創業者である角田汎造氏(2021年に逝去)は日本プロポリス協議会の会長を長年にわたって務めるなど、プロポリス業界の健全な発展にも尽力してきた。

富士見養蜂園・角田陽介社長

2021年には現社長の角田陽介氏【写真】が経営を引き継ぎ、国内のみならず海外にも研究開発のネットワークを拡大。昨年8月にはブラジル産グリーンプロポリス原塊の産地であるミナスジェライス州を訪問。同社自ら原材料や製造工程での品質管理体制をチェックするとともに、現地の養蜂家との連携による供給体制のさらなる強化にも取り組んでいる。

近年は、液体クロマトグラフィーや超高圧微粒子化装置といった設備の導入、健康食品GMP認証取得に向けた自社工場の改装など、品質・安全性のさらなる向上にも注力。年内には国内初となるプロポリス専門の博物館「プロポリスミュージアム」の開設を予定するなど、幅広い世代に向けたプロポリスの認知拡大にも力を入れる。

角田社長は「この度の合意は、当社の歴史と技術およびプロポリスに対する情熱をナガセヴィータ社に評価していただけた結果だと信じている」と話し、さらに「創業60年を迎えるプロポリスの専業メーカーとして、これからもお客様に安心して使っていただける製品づくりに励んでいくとともに、原産地のブラジルだけでなく、アジア、ヨーロッパ、北米、オセアニアなど世界各国とのネットワークを生かしてプロポリスの研究開発や認知拡大に努め、将来的には『日本一のプロポリス専業メーカー』といわれるように成長したい」と抱負を語っている。

なお、同社では2月26~28日に東京ビッグサイトで開催される「健康博覧会2025」に出展し、独自のプロポリス原料をPRする(ブース番号:3J‐12)。


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