【解説】米・新トレンド「GLP-1」とは?

2025年4月14日

関連サプリ、市場に増えるもエビデンスの不十分さ課題に

3月に米・アナハイムで開催された自然食品・健康食品の世界最大規模の展示会「ナチュラルプロダクツエキスポウエスト2025」。サプリメントの新たなトレンドとして「GLP-1」といったキーワードが目立った。GLP-1受容体作動薬・オゼンピックの流行が背景になっている。GLP-1サプリの素材としてはベルベリン、マグネシウム、ビタミンC、クルクミンなどが紹介された。一方、業界の理解や素材の化学的根拠については十分とは言えず課題も多い。

食欲減退効果でGLP-1受容体作動薬が流行

「GLP-1」とは、グルカゴン様ペプチド-1 (Glucagon-like peptide-1)の略である。1983年に同定された消化管ホルモンで、消化管に入った炭水化物を認識し、小腸のL細胞から分泌され、血糖値の調節に重要な役割を果たす。

店内POP「GLP-1の副作用に悩んでる方、この先どうするの?」

主なGLP-1の働きは以下。①膵臓のβ細胞に作用し、インスリンの分泌を促進する。食事摂取後に血糖値が上昇すると、GLP-1がインスリン分泌を助け、血糖値の急上昇を抑制する。②GLP-1は、膵臓のα細胞に作用してグルカゴンの分泌を抑制する。血糖値を上昇させるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑えることで血糖値の安定を図る。③胃の排出速度を遅くし、食物が腸に移動する速度を減少させる。よって食後の血糖値の急激な上昇を防ぐ。④脳の満腹中枢に作用し、食欲を抑制する。よって食事量が減少し、体重管理に寄与する。

GLP-1の作用を模倣するオゼンピックやリベルサスなどといったGLP-1受容体作動薬は、もともと2型糖尿病の治療薬として重要な役割を果たしてきた。しかし、2023年末ごろから注射薬のオゼンピックが米国で抗肥満薬として広がりをみせ、社会現象となった。米人気司会者がオゼンピックを使用しながら大幅な減量に成功した話題をきっかけに、急速に普及したといわれている。一方、オゼンピックの投与は金銭的な負担が大きく、吐き気や下痢、嘔吐などの副作用のリスクが高いことから、代替品としてのサプリメントが注目され、メーカー各社がGLP-1サプリを発売するようになった。

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