イミダゾールジペプチド20%品を上市/東海物産
イミダゾールジペプチド20%品を上市
東海物産(東京都千代田区)では、鶏や鮭由来のイミダゾールジペプチドの原料供給、OEMを行っている。
イミダゾールジペプチド含有チキンエキス「ACシリーズ」は、チキンエキスから高純度に濃縮したイミダゾールペプチド(カルノシン、アンセリン)を抽出し精製。イミダゾールジペプチド10%品、40%品、50%品のほか、4月からは20%品も上市しており、カプセルや打錠、お粥や惣菜、スープといった食品全般に使用できるため、さまざまな用途、剤形に応じた提案が可能となっている。また、鮭由来の製品「SAシリーズ」に関しても同技術を活用し、天然のアンセリンを高純度に含む製品を提案している。
原料は国内製造しており、昨年6月には静岡県袋井市に第二工場を竣工。生産力は1.5倍に増加した。また、北海道工場では原材料GMPの登録を進めている。
イミダゾールジペプチドの精製方法に関するさまざまな特許も取得しており、特許出願中の技術も有している。その独自の技術で「平成30年度文部科学大臣表彰 科学技術賞」を受賞。また、健康機能性素材の製造技術の開発と販売実績が評価され、2019年には日本食品工学会賞技術賞も受賞している。
同社では、研究分野にも注力しており、大学との共同研究により、ノックアウトマウスを用いた動物試験にて、イミダゾールジペプチドの持久力への影響や握力への影響などを確認。疲労回復や運動パフォーマンスの向上のエビデンスなども持っており、機能性表示の届出サポートなども相談が可能だ。また、今月行われた日本栄養・食糧学会大会にて基礎研究などを発表している。
イミダゾールジペプチドのほか、ケルセチンや昆布から抽出したフコイダンなどの機能性原料も取り扱っている。今後は、長年の調味料製造のノウハウも生かし、健康機能の付加価値を付けた新製品の開発にも力を入れていく方針だ。