JACDS・横田氏「『免疫サポート』を突破口に」/健康食品表示規制研究会セミナー
JACDS・横田氏「『免疫サポート』を突破口に」/健康食品表示規制研究会セミナー
店販における機能性表示の注意点や課題を解説
ヘルスビジネスメディア主催「健康食品 表示規制研究会」第6回セミナーが3月25日に開催され、広告表現研究会代表・山本浩二氏、(一社)日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)上席研究員・横田敏氏、ヘルスフード開発コンサルタント・山路昭俊氏の3氏が講演を行った。
第1講座(レギュラー講座)では、山本氏がトクホの公正規約を参考に機能性表示食品における広告表示の留意点を解説したほか、実際にWEB上で公開されている健康食品の広告を実例に挙げ、注意すべき点を指摘。
「規制に関する知識のない広告代理店やアフィリエイターに広告制作を丸投げするのは非常に危険」「コロナ関連の表現は行政が特に目を光らせているので注意すべき」などの見解を示した。
第2講座(注目講座)では、ドラッグストアで機能性表示食品を販売する際の注意点や今後の課題などについて、JACDSの横田氏が解説。
JACDSが昨年発表した「『食と健康』販売マニュアル」に盛り込まれている「機能別陳列」をはじめ、消費者庁や厚労省にも確認をとったドラッグストアでの陳列方法や店内表示・POPなどに関する自主基準を紹介。昨年11月に棚表示が可能となった「免疫サポート」は、「血圧サポート」や「血糖サポート」よりも響いているとし、免疫を一つの突破口にして普及・促進させていきたいとした。
第3講座では、山路氏が機能性表示食品の新規ヘルスクレームをテーマに講演。昨年健食業界ではキリンの「イミューズ」が初の「免疫機能の維持」との表示で受理され話題となったが、それ以外にも注目すべきヘルスクレームとして「血管の柔軟性の維持」「歯垢の生成抑制」「舌苔の減少」「顔の浮腫み感軽減」「膣内環境の健康維持」を挙げた。
実際に届出された表示と根拠となる臨床試験や参考文献など、受理に至るまでに揃えたデータを分析。また、制度の今後の課題として「対象者領域の拡大を行政に繰り返し提言していくことが必要だ」と述べた。
なお、令和3年度の第1回セミナーは5月下旬を予定。今年度も感染症対策を徹底したうえで開催する。