ストレスを緩和する機能で届出受理/IHM

2023年6月13日

ワトソンズでの採用も決定

IHM(東京都品川区、☎03-4221-2211)は、抗ストレス対応素材として「植物性ナノ型乳酸菌SNK」を供給している。

 同素材は、長野県木曽地方の伝統食である無塩の漬物「すんき漬け」から単離・培養されたラクチプランチバチルス・プランタラム菌を2兆個規格している。特許製法によって、菌体同士の結着を防いで分散しやすいよう加工しているため、小腸のパイエル板から体内に吸収されやすく、体内での利用率が高い。

慢性社会的敗北ストレス負荷状態にしたマウスに対してSNKを投与すると、海馬の神経栄養因子およびGABA受容体のmRNAの発現量が高くなることが明らかとなった。

この結果から、ヒト臨床試験でも抗ストレス試験を実施。健康な20才以上の男女66人をプラセボ群、「SNK」摂取群(50㎎、1000億個)に分けてそれぞれ4週間摂取させた。その結果、主要アウトカムとして測定したTMD得点(総合的な感情の状態を表す)は、「SNK」接種群がプラセボ群より有意に低値を示した。「SNK」は腸管に対して直接的に抗炎症的に作用するか、あるいは腸内細菌叢を変化させ、酪酸などの短鎖脂肪酸の産生を介して、脳由来神経栄養因子の発現を増加させることで一時的な精神的ストレス負荷時の否定的な感情や気分の不調を改善した可能性が考えられる。

23年2月には「仕事や勉強などに伴う一時的な精神的ストレスがかかる状況でのストレスを緩和する機能がある」といったヘルスクレームで機能性表示食品として届出が受理され、SRの提供も積極的に進めている。

現在「SNK」は台湾を中心とした海外で引き合いが増えている。最近では、香港を本拠に置くドラッグストア「ワトソンズ」で採用が決まった。今後も引き続き海外向けに販売を行っていき、国内でも提案強化に向けた取り組みを進めていく方針だ。

同社では、このほかにも腸内環境改善素材として「ナノ型乳酸菌nEF」を供給している。

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