藻類を活用した素材開発に注力/DIC

2024年2月26日

藻由来DHA、サクランなど新素材も

     スピルリナの培養施設

DIC(東京都中央区)グループでは、主力製品の「DICスピルリナ」をはじめ、藻類を活用した機能性素材の研究開発および製造販売に注力している。

50年以上の研究・販売実績を持つ「DICスピルリナ」は、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、脂肪酸、食物繊維、カロテノイドなど50種以上の健康・栄養成分を含有し、なおかつ吸収性が95%(動物試験)と極めて高いことが特徴。近年の研究では、強力な抗酸化作用が注目されているアミノ酸誘導体の一種・エルゴチオネインを含有することも明らかになっている。

スピルリナの生産にあたっては、米国・カリフォルニア州および中国・海南島の生産拠点で工業廃水ゼロを実現するなど「SDGs」に対する取り組みにも注力。同時に、小学生向けの「理科実験教室」や「食育授業」を定期的に開催するなど、一般消費者への啓もう活動も積極的に行っている。

スピルリナの機能性に関しては、免疫賦活、肝機能改善など数多くのエビデンスを蓄積してきた。昨年8月には、スピルリナ由来に含まれる多糖が細胞の老化により減少したSOD2(抗酸化酵素)を増加させ、ミトコンドリアの機能を回復させることでアンチエイジング効果を発揮することを高知大学との共同研究で明らかにし、論文発表を行った。

また、スピルリナに含まれる青色素・フィコシアニンについてはヒト臨床試験で肌の保湿作用や美白作用などを確認し、2020年にはフィコシアニンを関与成分とした機能性表示食品「フィコナ モイストリフティング タブレット」【写真】を発売。優れた体感性が支持を集め、30~40代の女性を中心にリピーターが増えているという。

今後はフィコシアニンの原料供給およびOEM供給も視野に、さらなる認知拡大を目指していく。

このほか、「認知機能の一部である記憶力の維持」で機能性表示に対応する微細藻類由来DHA「DHA ORIGINS‐510」、藍藻類の一種・スイゼンジノリを由来とする多糖類「サクラン」など、新素材の提案にも力を入れていく考え。

↓↓↓ 購読(電子版・紙版)のお申込みは以下よりお願いします ↓↓↓

ヘルスライフビジネス|株式会社ヘルスビジネスメディア (health-mag.co.jp)

関連記事